不溶性食物繊維を多く含む食品は便秘に効果!摂取量は?
2017/10/07
目次
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維とは?効果は違うの?
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。どちらも腸内環境にとって大切な成分です。
水溶性植物繊維は水に溶ける植物繊維で、食欲を抑えたり、血糖値の上昇を抑えたり、便秘を解消する効果があります。
では不溶性食物繊維はどのような食物繊維なのでしょうか??
不溶性食物繊維は水に溶けません。しかし水溶性食物繊維と同様に食欲を抑えたり、血糖値の上昇を抑えたり、便秘を解消する効果があるのです。
これらは水を吸収して便の中で便のかさを増すという性質があります。
便のかさがが増すと、腸内での便の移動が楽になります。
便が少量だと腸が便をうまく送り出してくれないのです。
ですから不溶性食物繊維を多く含む食品をたくさん食べるとスムーズな排便が期待できるのです!
また不溶性食物繊維の食材は良く噛む必要があります。そのため。食べ過ぎ防止にも効果があります。
食物繊維を多く含む食品!多い食べ物ってあるの?野菜は?
実は野菜の不溶性食物繊維は思ったほど多くありません。
では、どんな食べ物に多く含まれているのでしょうか?表を見てみましょう。
この表は食品100グラム当たりの不溶性食物繊維の含有量です。(g)
(出典 http://www.eiyoukeisan.com/ )
豆類(大豆、小豆、納豆など)
いんげん豆、えんどう豆をはじめとして、日常的に食卓に並ぶ納豆も不溶性食物繊維を多く含んでいます。
大豆は乾燥したもので15.3g、小豆は16.6gも不溶性食物繊維を含んでいます。
また小豆類が食材となっている食品(小豆あん)にも多く含まれています。
あんパンなどにも2g、あんこにも入っています。(こしあん6.5g、つぶあん5.2g。)
しかし油揚げは0.6g、木綿豆腐は0.3gなど少なめです。
1,いんげん豆:5.9g /50g当たり
2,ひよこ豆:5.5g /50g当たり
3,えんどう豆:3.6g /50g当たり
4,大豆:3.0g /50g当たり
穀類(とうもろこし、アマランサス、大麦=押麦)
残念ながらごはんにはわずか0.3gしかありません。うどんや胚芽精米でも、0.6g。
餅や中華麺でも0.8gなのです。
パン類は平均して1gあります。フランスパンは1.5g。
スパゲッティは2.0g。
穀類の中で不溶性食物繊維を多く含む食材がとうもろこし!8.4gもあります。
ついでコーンミール7.4g。これは乾燥させたトウモロコシを挽いて粉にしたもの。一般的ではないためにスーパーなどでは売られていないことが多いです。
アマランサスは驚異の穀物とよばれているほど栄養価が高い食品です。
ナッツ(アーモンド、ピスタチオ、くるみ、カシューナッツなど)
アーモンドはダイエットで注目されている食品。良質な脂質と低GI食品であることから話題となっています。
おやつとして空腹時に100gほどのナッツを食べると美容にもいいといわれています。
特にこのアーモンド。おやつとして食べる100gだけで一日に必要な食物繊維の量をクリアしてしまうほどのすごい食べ物なのです!
ほかに、
ピスタチオ8.3g、くるみ6.9g、マカダミアナッツ6.2g、カシューナッツ5.9gとなっています。
ナッツ類ではありませんが
落花生も6.9gと不溶性食物繊維を多く含んでいます。
果物なら干し柿!ラズベリーやプルーンも便秘に効果!
果物にも不溶性食物繊維はたくさん含まれています。
トップは干し柿12.7gでついでラズベリー4.0g、プルーン(乾燥)3.8gとなっています。
昔から「便秘にはプルーンがいい。」といいますが便秘対策なら干し柿の方が効果がありますね!
干して水分がなくなった果物には結構不溶性食物繊維は含まれています。
ゆず(果皮)3.6g、ほしぶどう2.9gです。パイナップルも多いと聞きますが1.4gしか含まれていません。
では野菜は・・・・
野菜はとうがらしとかんぴょう!切り干し大根も!
野菜でトップはとうがらしの41g。しかしそんなにも大量に食べることはできません。かんぴょうも同じです。
切り干し大根17.1gもあります!味噌汁やおひたしにして積極的に食材として取り入れるといいですね!
ゴボウ:3.4g /100g当たり
菜の花:3.0g /100g当たり
なす:1.9g /100g当たり
もやし:1.9g /100g当たり
にんじん:1.8g /100g当たり
ゆでキャベツ:1.5g /100g当たり
かぼちゃ:3.2g /100g当たり
ブロッコリー:2.9g /100g当たり
さやえんどう:2.2g /100g当たり
ほうれん草:3.0g /100g当たり
不溶性食物繊維の含有量は果物も野菜も同じくらいといってもいいでしょう。
一日の便秘解消の必要量は?目標量を決め不足解消!
では不溶性食物繊維はどれくらい摂取すればよいのでしょうか?
一般的に言われているのが
成人男性 20g以上
成人女性 18g以上
といわれています。これはキャベツ丸ごと1個分に相当する重さです。
現在の日本国民の平均的摂取量は
30代までの男性 12g
50代以降の男性 16g
と少なめです。意識的に摂ってもなかなかこの必要量は難しいですね。目標量を自分で決めて繊維不足を解消しましょう!
不溶性食物繊維を多く含む切り干し大根やおから、ごぼうなどを積極的に食材として使えば不足が解消されますよ!
一般的には、水溶性:不溶性は1:2のバランスが良いとされていますから、不溶性食物繊維は毎日65gほどは欲しいですね!
消化されない食べ物の摂取量が多いと下痢になる?
不溶性食物繊維は消化されずに小腸を通り、大腸まで到達します。
胃腸の弱い人は、摂取量が多いと胃もたれや食欲不振の原因になります。
ストレスが多くて下痢気味の体調の時は下痢がさらにひどくなるので気をつけましょう。
また、よく噛んで食べる習慣がないと胃腸の内壁を傷つけてしまうこともあります。
おなかが弱い人は生で食べることを控え、火を通してからやわらかくなるまで煮たものをしっかりと噛んで食べてください。
食物繊維の効果効能!糖尿病予防や便秘予防、血糖値にも!
腸内環境を守り、私たちが健康的に暮らすためには不溶性食物繊維はとても大切な栄養素なのです!
不溶性植物繊維の効果効能には次のようなものがあります。
便秘を改善する
不溶性食物繊維は水分を吸収して大きく膨らみます。これによって便が大きく膨れ、腸を刺激します。
腸は便を体外に排出しようと活発に蠕動運動(ぜんどううんどう)を行い、結果、便秘が解消されるのです。
大腸がんの予防をする
食物繊維をラットに与えると成長が回復するという研究結果があります。これは腸内で毒物を包み込んで毒性を抑制するからです。
体内の毒素をくるんで体外へ排出してくれます。ダイオキシンなどの有毒物さえ排出してくれるのです!
食欲を抑える
ざらざらした舌触りの不溶性食物繊維。しっかりと噛まなくてはならないので少量でも満腹感があり、ダイエットに繋がります!
血糖値の急上昇を抑制!糖質の吸収がゆるやかに!
不溶性食物繊維は糖質を包み込んで、吸収をゆるやかにします。
その結果、血糖値の急な上昇が抑制されたり、コレステロールや余分な脂質などを吸収し便と一緒に体外に排出してくれるのです。
血糖値の上昇が抑制されるということは糖尿病の予防にもつながります。
コンビニ食材での食物繊維の取り方!ジュースは?
ずばり!おからの総菜をおすすめします。
卯の花(おから)は最近の家庭では面倒くさくてなかなか食卓にでない家庭もありますから「卯の花」を積極的に取り入れましょう!
50gの商品だと不溶性食物繊維は5gも摂取できますよ!
また、おにぎりは白米ではなく「玄米」があればそちらを選びましょう!
良く噛まなくてはいけないので満腹感もありますし、不溶性食物繊維は白米と比べると20倍!
あとはごぼうを使った料理がいいでしょう。筑前煮やきんぴらごぼうなどがおすすめです。
不溶性食物繊維はざらざらとした舌触りがあります。飲みやすさの観点から、不溶性食物繊維はほとんど入っていません。
スムージーはジュースと違って液状になった食べ物ですから含まれています。しかし混ぜ合わせる段階で食物繊維は少し壊れてしまいます。
まとめ
不溶性食物繊維は腸内で水分を吸収して便として体外へ排出されるため、便秘の解消に効果がある。
その時に毒素や余分な油脂も便に吸収してくれるので健康にも効果がある。
不溶性食物繊維を多く含む食品は豆類、ナッツ類などがある。
一日の必要量は成人男子で20g以上。成人女子で18g以上といわれている。これはキャベツ1個分。現代の成人の摂取量はこれよりもかなり少ないために意識して摂取する必要がある。
また、不溶性食物繊維は大腸がんの予防や血糖値の急な上昇を抑えてくれるので、コンビニなどの食品などからも積極的に摂りたい。